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EAのバックテストと時代背景について

2010年2月19日 金曜日
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Mr.Brainです。

僕 Mr.Brain 製作の自動売買EA「クロスファイアFX」が、とても反響を頂いております。ありがとうございます。「クロスファイアFX」については、下記のページで詳しく解説していますので、興味のある方はご覧ください。

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以前に自動売買のEAでのバックテストはできるだけ長い期間で少なくとも1000回以上のテスト期間が望ましいとコラムでご紹介しました。

では、長ければ長い程、良いのでしょうか?

実は、それは違います。例え10000回以上で、素晴らしい成績がでる自動売買のEAがあったとしても、そのテスト期間が違えば、違う結果になるという事をお見せします。

例えば、このEAは、僕が以前に作ったEAです。

サンプルEA 2001年~

サンプルEA 2000年~

とても素晴らしい成績を収めています。

しかし、このテスト期間をご覧ください。2000年~2006年になっています。もう過ぎ去った過去の成績ですね。

僕も、このEAを作った時は有頂天でしたね!2000年からテストを開始して、2006年までは、まさに綺麗な右肩あがりの資産曲線を描いていましたし、売買回数も10000回以上あって、ドローダウンもほぼなし!こりゃ完璧じゃんとばかりに喜んでいました(^^)

しかし!そう甘くはありませんでした・・・

2006年から2010年までの成績が以下です。

サンプルEA 2006年~

サンプルEA 2006年~

ん?さっきと全然ちがうじゃん・・

そうなんです。まさにとても同じEAとは思えない程に成績が違ってしまったのです。それも、プラス収支であればまだ良いですが、極端なマイナス収支です。

なぜ、このような現象になってしまったのでしょうか?

これは、あくまで推測の域を出ておらず、中には違うと異論を唱える方もいらっしゃるかもしれませんので、僕なりの考え方としてお話させて頂きますが・・・

まず、FXの歴史について先にお話しますが、FXの歴史はまだまだ浅く、1998年の4月に外国国為替法の改正により、外国為替保証金取引(FX)が誕生しました。それまでは、銀行のような一部の機関でしか外国為替を取り扱えませんでした。それがFXの始まりです。

FXが誕生しても、まだまだ一般に普及はしておらず、FXで投資する人もまだまだ少ない状態でした。また、それまでは、FX業者を規制する法律がなかったこともあり、強引な勧誘や仮装売買等のトラブルが続出しました。

そこで、2005年7月に改正金融先物取引法が施行され、自己資本や社内体制等一定の基準を満たして認可を受けた業者でなければ2006年1月以降、業務を継続できなくなったのです。

また、その頃から、米同時多発テロの影響をうけて円高に進んだ相場も底を打ち、円安方向にトレンドを転換してきました。この円安トレンドにより一番の恩恵を得たのが、日本の着物トレーダー達です。スワップポイント狙いで、かつ、差益も取れて、リターンも大きいとFX投資に火が付き、FX長者が出現するようになったりしました。

そこから、FXはパソコンで取引できる手軽さも手伝い、取引量は爆発的に伸びていきます。しかも、日本の着物トレーダー達のポジション数がハンパでなく、海外ではミセスワタナベと揶揄される程に市場に影響があったというほどです。

ところが、良い時期はずっと続くはずもなく、市場に激震が走ります。2007年に起きたアメリカの「サブプライムショック」です。

サブプライムショックは、有名な事件で、FXに興味がない方でも知っているほどの事件なので、あえて説明する必要もないかとは思いますが、米国の低所得者向けの高金利住宅ローン「サブプライムローン」の焦げ付き問題が、米国市場のみならず日本を含めた世界中の市場に衝撃を与えた金融ショックでした。

その、サブプライムローン問題が本格的に騒がれるようになると、円安だった為替レートは急激に円高にトレンドを転換させました。チャートは降下を続け、為替レートは一気に95円台まで円高に進んだのです。

さらに、2008年には「リーマンショック」が勃発、米大手証券会社のリーマンブラザーズ(Lehman Brothers)が経営破たんしたことによって、サブプライムショックから立ち直ろうとした、世界の金融市場が、追い討ちを掛けられました。

それらの2大金融危機により、ずっと安定していた外国為替市場は2007年以降は混乱期に入り現在に至るわけです。2009年の「ドバイショック」も記憶に新しいところですね・・・

これが、FXの歴史です。つまり、これらの歴史を振り返ると2006年までと、2006年以降の相場が同じである訳がないと想像できます。

チャートだけを見ていると、それは意外に気づきません。しかし、実際に自動売買のEAをバックテストで検証すると、明らかに2006年以前と、2006年以降で成績が異なるEAが多いのです。

最初にご紹介したEAもそうですが、実は、もっと沢山こんなEAを僕は作ってきました。中には複利で回すと、とんでもない化け物みたいなEAも作った事があります。

しかし、今では、2006年以前に、どれだけの好成績を収めようとも僕は喜びません。もちろん、どの期間においても安心して利益を出せるEAが望ましいので、10年というテストをしますが、2006年以降の数字を大事にしています。

特に、2007年に起きたアメリカの「サブプライムショック」、そして、2008年の「リーマンショック」、2009年の「ドバイショック」と、この3大事件を乗り越えているEAは、本物だという気がします。

この時期は、EAにとっても非常に厳しい時期であり、この時期に大きなドローダウンを出すEAは多いです。なので、仮に、この時期に、へこんでいるEAを見てもそれは普通だと思いますし、成績が多少悪くても仕方ないかなと感じます。

なので、もし、これから、EAのバックテストをされるのであれば、単純に資産曲線やプロフィットファクター(PF)、ドローダウンといった数値を見るだけでなく、そういう時代背景を考慮してEAの成績を見られたら良いと思います。(^^)

それでは、次回もお楽しみに!

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優秀なEAを見極めるMr.Brainレシオ

2010年2月4日 木曜日
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Mr.Brain です。

僕 Mr.Brain 製作の自動売買EA「クロスファイアFX」が、とても反響を頂いております。ありがとうございます。「クロスファイアFX」については、下記のページで詳しく解説していますので、興味のある方はご覧ください。

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前回は、優秀なEAを見極める為の前提としての基本的なパフォーマンスデータの見方をお話しましたが、今回は前回の知識を活かした上で、どのようなポイントを抑えて優秀なEAかどうかを見極めるかについてをお話したいと思います。

Strategy Tester Report には前回お話したように様々な角度からそのEAの優秀さをはかれるような項目があるわけですが、その結果自体が信頼できるものなのかどうかがとても大切になってきます。

最初に見て欲しいのが、験時間足と測定に使用に使用した時間足データとの相違数(Mismatched charts errors)です。もし、このエラーが多ければ、試験期間内のデータが正常ではない為、テストの信頼性に掛けます。なので、まず、Mismatched charts errors の数値が少ない事、そして、テストで利用したティックの割合(Modelling quality) の数値が高いということが重要です。

そして、次に、レポート上の数値自体の信頼度を測る上でもっとも重要な項目というのが総売買回数(Total trades)と、検証期間です。売買回数は多ければ多いほど統計学的に考えても、他の項目全体の信頼性が高いと言え、今後も過去と同様なパフォーマンスを期待出来る可能性が高くなると思います。検証期間にもよりますが、この売買回数が1000回にも満たないようなものは、私はよほど他の項目が抜きんでてすごくないと、正直魅力を感じません。凄く良かった場合でも、まずはどれくらい信頼していいのかを計るために、あらゆる角度から細かい検証をします。といいますのは、今後、何百回、何千回と可能な限り長期で良績を出して欲しい訳ですから、売買回数をある程度こなしたデータでないと、実運用を始めた際のぶれ幅が大きくなったりします。

システムを製作する立場になるとわかりますが、1000分の1の確率って、1000回前後テストするとなぜかちゃんと出現するんですよ(笑)なので売買回数が少ないものは、よりシビアにどこかに落とし穴がないかじっくりと見極める必要があります。逆に総売買回数(Bars in test)が1000回以上あるものであれば、他の様々な項目の信頼性も高く、成績が良いものであれば、かなり期待してもいいと思います。また、期間も長期であればあるほど良いと思っています。

実際に運用しはじめるとコケルEAの多くは、直近の数年程度しかバックデータを取っていないものが多いようです。正直、数年で、回数を少なくすればいくらでも成績の良いシステムは作成出来るんですよね。例えば、勝率100%のEAを作る事もそれほど難しいものではありません。ですが、回数を1万回以上とこなしてこなして、ユーロ発足位の時期からの10年間程度の長期間のバックデータで良い成績となると、そんなに簡単ではなくなってきます。

実際に市販のEAでバックデータの期間が短いものは、長い期間だと成績が悪くて出せない場合が多いです。そういう場合、「直近の成績が大切だ」と屁理屈で、逃げているケースがほとんどです。もし正直に過去の悪い成績を載せると売れなくなくなっちゃいますからね。また、バックデータがろくに載っていないものは論外です。僕も様々なEAを見てきましたが、最近の数年しかバックデータがないものは、その後こける可能性が大ですから注意しましょう。ただロジックによっては、バックデータが本当に取れないものもあるので、絶対ではありません。例えば、メタトレーダー4(MT4)のストラテジーテスターでは、動作させる通貨ペア以外の他通貨のレートを取り込んで動作するEAの場合、ストラテジーテスターの仕様上、他通貨ペアのレートが取り込めません。なので、そういう仕様のEAではバックテストが実施できません。

なので、まずは、今お話した、以下の基準で選別すれば下手なものを掴まずにすむようになるでしょう。

1.験時間足と測定に使用に使用した時間足データとの相違数(Mismatched charts errors)
2.テストで利用したティックの割合(Modelling quality)
3.総売買回数(
Total trades
4.検証期間

下手なもの掴むだけならまだいいですが、大切な資金をそういった使えないEAのせいで溶かしてしまうのは本当にもったいないです。なので、しっかり見極めてくださいね。

さあ、これで、まずは結果自体をじっくり検証する価値があるかどうかの振るいをかけることが出来たわけですが、実際に優秀なEAをピックアップするにはどうすればいいかお話していきます。

それで、これから話すのはあくまでも僕の見方や考え方なので、投資スタンスやリスクのとり方によっては、当てはまらない場合がありますので、その点はご了承くださいね。

僕はFXをはじめ、投資は、いかに短い期間で最大限のパフォーマンスを目指すかということにフォーカスするべきだと考えています。その為に自分がどれ位の資金を捨てる覚悟があるか、まずはそこをしっかりと決めるべきだと考えています。その捨てれる覚悟の金額が決まったら、最悪の事態を想定して、その取れるリスクの範囲内で最大限のパフォーマンスを目指します。

それで、優秀なEAをピックアップするのに、様々な検証結果の項目の一番重視したいのが、最大ドローダウン(Maximal drawdown) と、相対ドローダウン(Relative drawdown)です。プロフィットファクター(Profit factor)ではありませんよ。よく、プロフィットファクター(Profit factor)を重要視する方がおられますが、プロフィットファクター(Profit factor)というのは、単純に、総利益/総損失です。なので、結果的に見ると、プロフィットファクター(Profit factor)が低いEAの方が、プロフィットファクター(Profit factor)が高いEAよりも、総純損益(Total net profit)が多くなるケースもあります。なので、あくまでプロフィットファクター(Profit factor)は参考程度にしか見ません。

話を戻しますが、僕は最大ドローダウン(Maximal drawdown) と、相対ドローダウン(Relative drawdown)を注目します。相対ドローダウン(Relative drawdown)の意味がよくわかっていない人が多いみたいで、最大ドローダウン(Maximal drawdown)のみを気にする人がほとんどみたいですが、両方同じくらいに大切だと考えます。それと、気をつけないといけないのは、EAの設定で1ポジションあたりの数量が毎回1万通貨になっていない場合、EAの設定のポジション量で算出されますので、売買履歴や、EAのパラメータ設定を確認して1ポジションあたりの通貨量を把握した上で検証する必要があります。また、マンージメント機能付きのEAで複利の場合や、ストップの幅が大きかったり、大き目の幅でナンピンを何回か繰り返すもの、マーチンゲールタイプのもの等、潜在的な含み損を大きく抱える可能性があるものは、この2つのドローダウンの見方が変わってきますので、注意が必要です。

その場合は単利だとどうなるのかという視点で検証した方がわかりやすいと思います。例えばAとB、2つのEAを比較しているときに、共に売買ロット数が固定(単利)の設定になっていて、その他の項目の検証結果は全く同一だったとします。

AのEAは毎回1万通貨のポジションを持つ設定で、最大ドローダウンが、20万円だったとします。
BのEAは毎回5万通貨のポジションを持つ設定で、最大ドローダウンが、50万円だったとします。

A,BどちらのEAが優秀といえるかいうと、BのEAの方が優秀という判断になるわけです。最近は様々なEAの検証をされていらっしゃるブロガーの方も増えてきましたが、EAのサイトのパフォーマンスデータの数字そのままを比較して、絶対的な金額の少ないAのEAを「最大ドローダウンが少ないからAの方が優秀だ」と堂々と言っている場合があるので注意してくださいね。

そう考えると、日本の投資に対するレベルは、まだまだだなーと思ったりするわけで、正しい知識を身につけて、やはり最後は自分自身で見極が出来るようになった方がいいですね。ブロガーの方たちもEAの紹介をしているのはアフィリエイト収入が目的なので、実際のEAの善し悪しよりも、売れそうで報酬の大きいEAを推奨するケースが多々見受けられますので注意が必要です。

さて、ちょっと話がそれてしまいましたが、いよいよ、今回の最重要ポイントの説明に入りたいと思います。

複数のEAを比較している際どのような比較をすればそれぞれの実力が見えてきやすいかというと、僕がいつも使っている実はとっても簡単な比較式があります。これを知っているかいないかでは、良いEAを見判る能力に雲泥の差があるともいえます。この式を知っているだけで現在の著名なレビュアーの方たちよりも正しくEAを見極められる可能性が大きいこと間違いないです。なので、本当はあまりいいたくなかったんですが・・・このコラムの読者だけに、こっそりと特別にお教えしますね(^^ 題して「Mr.Brainレシオ」です。その他の項目も総合的に見る必要はありますが、まずは、この「Mr.Brainレシオ」を比較して大きい方が優秀なEAといってもいいでしょう。

Mr.Brainレシオ
Total net profit ÷ Maximal drawdown(金額ベース) ÷ 期間

(比較するEAで年間あたりか、月間あたりか統一してください)

では、実際に某売り上げランキング上位2つの某有名EAをのバックデータの数値を使って「Mr.Brainレシオ」を算出してみましょう。※期間は月間で統一しています。

EA1 1395038.40 ÷  31013.87  ÷ 120ヶ月 = 0.37484・・・
EA2  125040.27 ÷   4612.55  ÷ 114ヶ月 = 0.23779・・・
EA3  246000.21  ÷ 135870.38  ÷  36ヶ月 = 0.05029・・・
EA4  582729.00 ÷  68000.00  ÷  36ヶ月 = 0.23804・・・
EA5   96995.60 ÷ 136091.40  ÷  36ヶ月 = 0.01979・・・
EA6   66453.50 ÷  41010.10  ÷  36ヶ月 = 0.04501・・・

次に現在注目中の某EAです。
某EA  406398.18  ÷   6496.08 ÷ 125ヶ月 = 0.50048・・・

さて、算出した「Mr.Brainレシオ」ですが、具体的にどう意味があるかというと、投資なので、もしかしたらそのEAを使い始めたとたん、過去最悪と同等のタイミングでスタートしてしまうかもしれません。そういったことを想定して、最大ドローダウンに直面してしまっても、自分で決めた損失許容範囲の中に収めるために、どれだけの資金でどれだけのポジション量をとるかを決めたり、資金量に対するリスクの割合を決めたりするわけですが、上記の場合は1ヶ月間で取れる最大のリスクをMaximal drawdown(金額ベース)と同等とした場合に、過去の該当期間中の平均利回りがどれ位あるのか分かるのが「Mr.Brainレシオ」なのです。

ちなみに、かの有名なウォーレン・バフェットの年間利回りが約20%と言われています。その利回りを「Mr.Brainレシオ」に関すると、月間で求めた場合は0.1となります。なので、0.1を上回っていれば、バフェット以上の利回りがあるという計算となります。

例えば、EA1の場合、仮に100万円の資金で、1ヶ月間あたり取れる最大のリスクを資金量に対する10%=10万円とした場合、過去120ヶ月間の月間平均利回りが、10万円×0.37484=約37484円 つまり年間約44.9808%の利回りだったということになります。ということで、単純に同じリスクを想定した場合にどれだけ効率よく利益を上げてきたかということがこの数値で比較できるわけです。ですので、上記の例で、一番低いE5と一番高い某EAでは、同等のリスクを取った場合、約25.28倍利率が違っていたということです。

現在ネット上では様々なEAがあり、それぞれが、ばらばらの期間で、ばらばらのスタート資金量で、ばらばらのポジション数量でバックテストを掲載しています。一見してプロフィットファクター(Profit factor)や、勝率(Profit trades(% of total))に目がいきがちで、最初のころはどうやって比較したらいいか、一見してわからないと思います。ですが、この「Mr.Brainレシオ」を知っていれば、様々なEAを実際に運用するにあたっての自身が取れるリスクを同じ基準にして利益期待値を比較出来るため、表面上では判りにくい隠れた真の実力を測る目安になります。

この数式も万能ではありませんので、その他の項目も総合的に判断することは常に必要になってきますが、多くの場合はこの数式で導き出された数値のみでも十分といえるくらい僕は信用している数値ですので、このコラムを読んでおられる読者の方も有効に活用していただければと思います。

それでは、今回はどのようなポイントを抑えて優秀なEAかどうかを見極めるかについて具体的な算出式を用いてお話しをしました。

次回もお楽しみに!



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優秀なEAとはどういった条件を満たすものなのか?

2010年2月3日 水曜日
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Mr.Brain です。

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前回はEA(自動売買プログラム)の魅力に関してお話しました。
優秀なEAを複数入手出来て使いこなせば、あなたの資産がラクラク増える可能性が高くなるのですからとても魅力ですよね。

じゃ、その優秀なEAを入手するためにはどうすればいいの?ということになるわけですが、自分自身で優秀なEAを作成するか、ネット等で優秀なEAを探して入手するしかありません。自分自身で優秀なロジックをEA化出来ればそれはすばらしい事ですが、なかなか大変なのも事実です。

例えば、優秀なロジックを持っていたとしてもプログラミングが出来ない。また逆でプログラミングが出来ても優秀なロジックを持っていない場合もあるでしょう。自分自身で作成出来ないとなると、出来上がったEAを入手した方が早いという結論に至るのですが、最近わりと優秀なEAが出回ってくるようになってきましたので、それを入手した方が近道です。

ただ、どちらにせよ、「優秀なEAとはどういった条件を満たすものなのか?」という根本的な事が判っていないと、優秀なEAだと思って運用したもののいきなりドローダウンにあったり、最悪の場合、強制ロスカットになってしまうなどすると危険です。それは、自分がせっかく作ったのだから愛着があるからとひいき目で見てしまったり、また、市販されているものですと、その魅力的なセールスレターに洗脳されて、実際の実力を正しく見極められなかったりと、実際に自分自身の大切なお金を運用し始めて結果が出てからしか判断が出来なくなったりするわけです。

では、実際に運用を始める前にそのEAの特徴を見極められたら良いという事になるのですが、このメタトレーダー4(MT4)の凄い機能の一つが、過去の売買履歴や、その結果を項目ごとに集計したパフォーマンスデータを取ることが出来るという事です。(EAの仕組みによってはパフォーマンスを取れない場合もあります)平たく言えば、EAの通信簿、もしくは履歴書みたいイメージですね。それで、そのバックデータを取った際のパフォーマンスデータを正しく見極める事が出来れば、自ずと、そのEAが今後も頑張って利益を稼ぎ出してくれそうかどうかの判断もつきやすくなります。

しかし、私も多くのトレーダーさんとお話をさせていただいく事がありますが、その正しい見極め方を判っていない人が本当に多いのが現状です。

ですので、今回はまず、正しい見極め方が出来るようになるための大前提として、メタトレーダー4(MT4)から出力されるパフォーマンスデータ(Strategy Tester Reportといいます)の各項目の簡単な説明と重要なポイントについてお話したいと思います。

初めて、このパフォーマンスデータ(Strategy Tester Report)を見ると驚かれるのではないでしょうか?僕も、初めて見た時には、正直こんなに多項目で分析されてるから凄い!と思ったりしましたが、今では、もっと正確に判断するためにはこれだけの項目では全然足りない、これは最低限だと思うようになりました。

なかには、このデータを見るだけで、「なにこれ、ぜんぜんわからない。しかも英語だから大変そう」といった人もいたりとか、「裁量トレードでやるから関係ないよ」といった人もいたりしますが(笑)それでは、投資で利益を上げ続けることは難しいと思いますし、裁量トレードをする場合でも、自分自身の実際のパフォーマンスを正確に把握することでので、さらなるレベルアップにつながる可能性もあるわけですから、これらの項目は、投資を行ううえで常に意識をしていないといけない必須の項目であると思います。もし、自分自身で理解できていない項目があったら、是非この機会にマスターしてしまいましょう。

それでは、下の画像の項目のそれぞれの簡単な説明とポイントをお話ししていきますが、人によっては、この項目に関する捕らえ方が違いますので、ここに書いてあるのはあくまでも僕の意見というか、みるべきポイントを簡単に書いておきます。

ストラテジーテスターによるパフォーマンスデータ

ストラテジーテスターによるパフォーマンスデータ

No
項目名
内容
1
EA名 プログラムの名前です。
2
業者名 意外と大切なのがこの業者名です。EAによっては、バックデータだけ良くてリアルはダメとか、業者との相性があったりします。この業者名で作者のレベルや意図がわかったりしますよ。
3
通貨ペア EAによっては、その通貨でしか通用しないもの、複数の通貨でもある程度同等の結果が出るもの様々です。出来たら複数の通貨でも通用するものの方がロジックの堅牢さや、市場に対する普遍的な優位性があると考えられます。
4
期間 時間足の種類と、バックデータのテスト期間です。バックデータの期間は長ければ長い方がいいと思います。期間が短いものは長い期間だと成績が悪くて出せないので、「直近の成績が大切だ」と屁理屈で、逃げているケースがほとんどです。様々なEAを見てきましたが、最近の数年しかないものは、その後こける可能性大です。注意しましょう。
5
モデル Every tick が一番精度が高いバックデータの取り方です。それでもリアルとの違いはどうしても出てしまいますので、ここはEvery
tick 必須と思ってもいいくらいです。
6
Bars in test テストをしたBarの数。多いほど統計学的に信頼が増しますね。
7
Tick modeled テストで使用したティック数。多いほど統計学的に信頼が増しますね。
8
Modelling quality テストで利用したティックの割合。多いほど統計学的に信頼が増しますね。
9
Mismatched charts errors 試験時間足と測定に使用に使用した時間足データとの相違数。少ないほど信頼増します。
10
Initial deposit 初期投入金額
11
Total net profit 総純損益(総純利益-総純損失)多ければ多いほどいいですが、他の項目とのバランスが大切です。
12
Gross profit 総純利益。多ければ多いほどいいですが、他の項目とのバランスが大切です。
13
Gross loss 総純損失。少ない方がいいですね。
14
Profit factor プロフィットファクター(総利益/総損失)この数値が2以上が一般的には、優秀とされています。ただ、この数値のみを重視する人があまりにも多いのですが、正直それはよく判っていない証明です。僕は逆に参考程度しかこの項目は見ません。逆に3以上で高すぎるものは何か落とし穴がないか疑って掛かるくらいがちょうどいいです。高いにこしたことはないですが、1.2以上くらいあれば、他の項目との総合判断でこの項目が3以上とかの数値のものよりも使えるEAの可能性も十分あります。
15
Expected payoff 1トレード当たりの損益期待値(総純損益/総トレード数)数値が大きいほどいいですね。
16
Absolute drawdown 初期投資額からのドローダウン。スタートの地点によって変わってきますので、参考程度です。
17
Maximal drawdown 最大ドローダウン(最大金額)これはとても大切な項目で、絶対に小さい方がいいです。ピーク時からの落ち込みが最大になった場合の金額です。
18
Relative drawdown 相対ドローダウン(最大比率)最大ドローダウンと同様とても大切な項目になります。項目17とカッコの内外の数値を変えただけと誤解をしている人もいまだ多いですがそれは違います。そのときの資金に対する最大の落ち込みの比率です。マーチンゲール方式等のシステムによっては、こちらの数値を重視した方がいい場合があります。
19
Total trades 総トレード数。これは多ければ多いほどいいです。過去様々なEAを見てきましたが、テスト期間にもよりますが、ここの数値が1000回位ないものは私はデータとしての信用を全くしません。それ以下だと実運用を始めた際のぶれ幅が大きくなったりします。システムを製作する立場になるとわかりますが、1000分の1の確率って、1000回前後テストするとなぜかちゃんと出現するんですよ(笑)ここの回数が少ないものは、よりシビアにどこかに落とし穴がないかじっくりと見極める必要があります。逆にここが1000回以上あるものであれば、他の様々な項目の信頼性も高く、今後も過去と同様なパフォーマンスを期待出来る可能性が高くなると思います。
20
Short positions(won %) 売りトレード数(勝率)高い方が精神的に安心できますが、他の項目とのバランスとの方がよほど大切です。素人の人ほど勝率にこだわる方が多く感じます。勝率だけ高いシステムを作成するのは簡単です。
21
Long positions(won %) 買いトレード数(勝率)上記との数字のバランスがとても大切です。どっちかに数値が偏っている場合は、堅牢なシステムでない可能性があり、今後の相場によっては逆に大きな損失も招きかねないです。
22
Profit trades(% of total) 勝ちトレード数(率)多いにこしたとはありませんが他の項目とのバランスが大切です。
23
Loss trades(% of total) 負けトレード数(率)少ないにこしたとはありませんが他の項目とのバランスが大切です。
24
Largest profit trade 1トレード当たりの最大利益 ここがあまりにも大きい数字で、項目の15版との乖離が数倍以上はなれている場合は、注意深く履歴等で確認をした方がいいでしょう。たまたまの偶然の大勝で、利益の多くを稼いでいる場合、今後の再現性で疑わしい場合があります。
25
Largest loss trade 1トレード当たりの最大損失 上記と逆でこの数値が大きい場合は、活用方法によっては、さらにパフォーマンスの向上が望める場合があります。
26
Average profit trade 勝ちトレードの平均利益 下記27の項目と比較し、大きければ利大損小タイプといえます。
27
Average loss trade 負けトレードの平均損失 上記26の項目と比較し、大きければ損大利小タイプといえます。
28
Maximum consecutive wins 最大連続勝ちトレード数(利益)勝率と、トレード回数からおおよその最大連勝数を割りだし、この数値と乖離した場合はなにか原因があるのか、履歴を確認した方がいいでしょう。
29
Maximal consecutive losses 最大連続負けトレード数(損失)上記と同様、システムの特性で勝率が悪いものは連敗の可能性も増えるわけですので、絶対的な数値より、理論値との乖離をチェックした方がいいでしょう。
30
Maximal consecutive profit 最大連続利益(勝ちトレード数)項目28とカッコ内と外を入れ替えただけです
31
Maximal consecutive loss 最大連続損失(負けトレード数)項目29とカッコ内と外を入れ替えただけです。
32
Average consecutive wins 平均連続勝ちトレード数 これは多いほど実運用の際に精神的に安心してみていられます。
33
Average consecutive loss 平均連続負けトレード数 これは多いと実運用の際に精神的につらい場合が多くなります。

以上が簡単なポイントなんですが、簡単なポイントだけでもたくさんありますので、このバックデータの見方だけでケーススタディーとかやり始めたら本1冊楽に書けちゃうくらいになっちゃいます。だけど、大切な資産運用で、退場することなく、ラクラク自動売買をしていくためには、これくらいは最低把握していないといけません(キッパリ)まずは、基礎知識として上記内容を押さえたうえで、様々なEAのパフォーマンスデータを見比べて、かぎ分ける嗅覚を磨いていくしかありません。

全ての項目それぞれが大切ですが、それよりもトータルのバランスの方がよほど大切です。相場でもそうですが、木を見て森を見ずではいけません。ただ、闇雲に全ての項目をじっくりみるよりは、もっと手っ取り早くそのEAの善し悪しを判断するポイントというのがあります。

今回は、優秀なEAを見極める為の前提としての基本的なパフォーマンスデータの見方をお話しましたが、いよいよ次回は、今回の知識を活かした上で、どのようなポイントを抑えて優秀なEAかどうかを見極めるかについてをお話したいと思います。

それでは、次回もお楽しみに!



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