これは、ちょっと前に書いた、金融機関を擬人化したドラマです(笑)
いまさら取り出してきてアレですが、鷹鳩ブログの中では一番人気が高かったものなので紹介させてください。
こんにちは、『さくら』と言います。32歳、主婦です。
こないだ、一通り家事を片付けた後に、お茶を飲みながら昼間のワイド番組を見ていたんです。そしたら日興証子さんとおっしゃる方が激動の半生を語ってらしてね…。彼女の生き方があまりに不憫なのと、私の人生と重なるところもあってね…。もう完全に自己投影しちゃって、私も目頭が熱くなって、ハンカチで涙を拭いながら観ておりました。
この気持ちの昂ぶりを抑えきれずに番組宛に手紙を綴りましたら、よろしければあなたの半生も語りませんか、と返事がありまして。それで本日は恥ずかしながらもここに立っているわけです。
まず、私の主人の住友のことから話させてください。……。ご、ごめんなさい。主人のことを考えるだけで具合が悪くなってしまって…。もう…本当にひどい主人でした…。私に経済力がないから離婚できないんですけど。子供たちもいますし、世間体や親戚付き合いもありますしね。とにかく、私とはまったく価値観が合いませんでした。
主人は関西出身の難波の商人なんです。金勘定に厳しくて男尊女卑でね。わたしはいつもネチネチと嫌味を言われ、冷遇されて。私のことを呼ぶ時も名前すら呼んでくれずに『おい、悪魔』と、悪魔扱いされてました。本当は主人が悪魔なんですが…。一応、主人は旧家の出でお屋敷にはお手伝いさんや運転手もいたんですけど、彼らにさえ『さくら』と呼び捨てにされて…。家事のやり方も料理も年中行事もすべて住友家のやりかたを強制されたんです。ひどくプライドを傷つけられ苦痛だったのを今でも覚えています。
なんでそんな男と結婚したかって疑問に思うでしょう? 一言で言うと『焦り』でしょうか。
当時、父の呉服屋の事業が失敗して家計が相当苦しかったんです。父は事あるごとに『不良債権』とぶつぶつ呟いてましたけど、まだ大学を出たばかりの私にはなんのことか良く分かりませんでした。それまで実家でのほほんと家事手伝いをしていたんですけど、もう養う余裕もないから出て行けと言われて…。
その時、大学の友だちがみんな結婚をしだしてね。結婚ラッシュだったんです。
一番結婚が早かったのは帰国子女の東京子。帰国子女だから当然ですけど英語がペラペラで、服装もいつもおしゃれでした。だからエリートの三菱君をゲットしちゃってそうそうと人妻になってしまいました。
豊田家のお嬢様の東海美は、半ば強引に三和くんに迫られてゴールイン。しかもキリスト経に改宗したみたいでUFJというクリスチャンネームを貰ったんです。このカップルも亭主関白で大変だって、最近東海美から愚痴を聞きました。
実は大学時代、ちょっと好意を抱いていた大和さんは朝日奈と結婚して、埼玉の奥地に引っ越してのんびりと暮らしているって年賀状に書いてました。
そうそう、一番びっくりしたのは、富士子と勧菜は興銀さんと3人暮らしを始めたこと。なんでも一夫多妻制の導入モニターということで、公的にも認められて2人の妻を娶ったみたいですよ。もっとも、興銀さんは今でも独身の気持ちらしいですけど。この間もTV局の女性と歩いているのを目撃しましたし…。
ちょっと話がそれてしまって、ごめんなさい。久しぶりに大学の友達のことはなしたら懐かしくなって…。
えーと、そんな周りが結婚ラッシュですから、私も焦ってしまって…。家を追い出されて一人で生きてく当ても無かったんです。だから、主人のプロポーズは凄く魅力的に感じてしまって。若かったんですね、当時は。何かおかしいな、と感じたときはすでに結婚式の準備が始まっていてもう後戻りが出来ない状況でした。いろんな親戚にも案内だしてましたし。
結婚式はそれは壮大でした。主人の親戚も私の家の親戚も大勢いたんですから。主人も外面は凄くいいんです。私の実家に配慮したのか『新居の名前にはさくらのお父さんの文字を貰おう』とかいって、父の名前『三井』を使ってくれて。父はいたく感動して泣いてました。父にとって『三井』の名が残るのは最上の喜びだったみたいです。父がこんなに喜んでくれるなら…と思って主人との新生活を前向きに考えていたんですが…。
やはりうまくいかないものですね。大和の叔父様がずいぶん気を使って仲を取り持ってくださいましたし、親戚筋間のお付き合いもさせていただきました(結婚に至ったカップルもいるようです)が、冒頭に申し上げたように、私に対する態度はひどいものでした。
でも、今でも結婚生活が続いているのは。。。 これを申し上げるのは、恥ずかしいんですけど、実は夜の夫婦生活は相性が良いんです。主人はSで私はMで。そう俗に言うSMプレイです。鞭でビシっと叩かれると気持ちが良いと言いますか…。こんな話をしたら、友人から『SM・ビシッに改名しなはれ』って言われました。
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