前回記事で、ロウソクの格の違いについて書いたんですが、そのあたりもう少し詳しく書きたいと思います。
トレードがうまい人は、チャートをみたとき全部を知ろうとはしてないと思います。ロウソクの中から、全体に影響を与える重要なものを経験的に見て取り、そこから次の方向性を把握すると思うのです。
たとえばドル円の日足ですが、このチャートで重要な役割を持っているロウソクはわかるでしょうか?

普通に見たらぐにゃぐにゃまがっていて良くわからないチャートです。今年に入ってドル円の日足は、かなり難しいと思います。しかし、それでも格の違うロウソクの出現に注目すれば、プランは建てていけます。

上の日足におけるチャートで格が違うロウソクは2本あります。それがAとBです。
格が違う=影響力が強いロウソク
と言い換えてもいいと思います。
Aの大陽線は、出現した瞬間に、次はトレンドラインに沿って動いていく展開がすぐに想定できます。そして、その後のダブルトップを描く過程もAの時点で予測が立てられます。
Bの大陰線は、出現した瞬間に、次は大きな三角持合に発展していくと予想することができます
といわけで、格の違うロウソクを見抜けば、のちの展開の流れがつかみやすくなるというわけです。次の格の違うロウソクは、三角持合からのブレイクのロウソクです、それで方向性がある程度決まります。
つまり、ブレイクのロウソクが、以後の展開に大きな影響を与えている、だからそれを元にプランを作ればいい、というわけです。
これって将棋にすごい良く似ていると思います。将棋も攻めと守りがハッキリわけられますよね。勢力が拮抗しているときは、まさにレンジ状態といえる感じですが、ある一手の出現により、畳み掛けられるように攻めることができるようになります。
そのとき将棋指しは、この一手から、このように攻めていけばいいと考えます。これがトレードにおいては、トレードプランです。
しかし、将棋には形勢逆転の一手というものがたびたび訪れます。劣勢だったほうが打った妙手で、盤上の雰囲気が一変し、攻守がキッチリと切り替わる。その形成を決める一手というのが、トレードにおいて、格の違うロウソク・・・ということです。
以上は、誰からの受け売りでもなく、私自身が考えていることです。トレードプランを作るのが下手だった私は、「まず意味のあるロウソクに注目して、そこから先の展開を考えよう」と割り切り、上達していけたと思います。
さらに書くと、物理学や統計学でいう「繰り込み理論」とも同じなのです。これは「細かいことには眼をつぶり、影響力の大きなものだけに着目する」という考え方です。
宇 宙空間の物質やエネルギーを全部解剖するのは大変です。ひとつひとつの原子の形やエネルギーの強さなどを把握して全体を知ることは、まさに神の作業です。 そこで、一番大きな物質や影響力の強い物質を調べて、そこを足がかりにおぼろげながら全体の形の仮説を立てていく・・・というのが普通の研究の流れです。
ジグソーパズルを組み立てるときだってそうです。海岸線を走る赤い車のジグソーを作るとしたら、海や空から作る人はまずいません。わかりやすい色と形をしている車のピースから作るはずで、そのほうが早く作れます。
というわけで、そういう作業と、トレードプランを作るという作業は良く似ています。本質は同じなのです。
まとめると、レンジやトレンドラインをブレイクしたあとのロウソクに注目して、トレンドラインの発生や持合を考えていけばいい、ということです。



